蒸気用バイパス管

【蒸気用バイパス管】

-概要-

ステンレス蒸気配管バイパスとは、蒸気ラインにおいて主配管とは別経路(バイパス)を設け、メンテナンス・試運転・圧力調整などの際に流路を切り替えるための配管システムです。

使用される配管材が**ステンレス(SUS304, SUS316など)**であるため、耐食性・耐熱性・清潔性に優れています。

- 主な構成要素-

1. 主バルブ(ゲート弁やグローブ弁)

 通常はメインラインに設置。バイパス時には閉止します。

2. バイパスバルブ

 主弁を閉じた状態でも少量の蒸気を流すための経路。ラインの昇温や圧力バランスを取る目的にも使用。

3. 配管材質

 - SUS304:一般的な蒸気配管向け

 - SUS316:高温・高圧または腐食性雰囲気に対応

 - 継手:ソケット溶接(SW)または突合せ溶接(BW)

設計・施工上のポイント

 

-設計・施工上のポイント-

温度膨張対策:ステンレスは熱膨張率が高いため、エキスパンションループやフレキシブル継手を考慮

ドレン対策:バイパスラインにもドレン抜きを設置(ドレン溜まり防止)

断熱施工:エネルギーロスや火傷防止のためグラスウール断熱材+アルミ外装

流量制御:バイパス弁はスロットル弁やニードル弁で微調整可能にする